ビジョンファンドは、まだ上場してないその業界でナンバーワンの企業に、大量の資金を投入することで、業界を牛耳ろうとしてます。
スタートアップ企業は資金繰りが大変なわけですが、ビジョンファンドから大量の資金提供を受けることで一気に研究が進むわけです。
そして二位以下の会社を突き放す。
孫さんが見据えるのは情報革命であり、ソフトバンクの創業当時からソフトバンクは情報革命を扱う会社だと公言しております。
まさに今は情報革命の入口であり、正念場です。
AIで人々の生活を便利に変えるツールを提供する1社になりたいわけではなく、多様な会社のシナジー効果を使って、世界を変える中心の会社になりたいとのことです。
孫さんはオーケストラに例えてました。
各企業は、フルート、ヴァイオリン、ピアノなどのそれぞれの楽器のエキスパートで、ソフトバンクグループは指揮者となり、その中心に立ちたいということです。
孫さんはインターネットの黎明期に資金がなかったようで、「満足に投資ができなかった。もし、資金があればソフトバンクグループは世界トップクラスの会社になっていた」と豪語してますが、あながちホラでもないと思います。
なぜなら満足に投資できなくても、ソフトバンクは時価総額が10兆円の巨大企業に育ってるからです。
今、孫さんはビジョンファンドによって20兆円以上の資金を手にしました。
これでAIのスタートアップ企業を青田買いするわけです。
それぞれが育っていった場合のリターンは凄まじいものになります。
孫さんのこれまでのIRRは44パーセントだと紹介しました。
これよりも保守的にこれからのIRRが25%と見積もっても、ソフトバンクが拠出する6兆円が25パーセントで増えていったらとんでもないことになります。
現在ソフトバンクグループの負債を除いた保有資産は20兆円を超えますが、時価総額は10兆円程度です。
半額の評価になってます。
コングロマリットディスカウンとで割引されてるとか、アリババを売却したら暴落するから額面通りに売れないとか、ビジョンファンドが失敗する可能性とか言われていて、市場は全てを織り込んでいて結局今の時価総額が正しいという意見もあります。
仮にそうだとしても、私はビジョンファンドは成功すると思ってます。
それは孫さんだからです。
孫さんの投資の実力、先見の明は尋常ならざるものがあります。
ネット社会が来ると踏んでヤフーを買収して、高値で売り抜けています。
赤字のボーダフォンジャパンを買収しましたが、当時のソフトバンクの時価総額はボーダフォンジャパンよりはるかに低かったのです。
それでも孫さんは小が大を食う買収をやってのけました。
iPhoneがまだ発表されてない時に、スティーブ・ジョブズに「iPhoneを作ってくれ、そして日本での専売権をくれ」なんて交渉しにいってます。
これがソフトバンクの躍進に繋がってます。
またアリババの創業時にジャックマーの資質を見抜いて200億投資をし、今では20億が12兆円になってます。
来たるIOT社会においてアームの製造するチップ1兆個が世界にばら撒かれると踏んでこれまた借金して買収してます。(これはまだ結果は出てませんが。)
そして、AIが伸びると踏んでのビジョンファンドです。
素人目に見てもAIが伸びるのはわかります。ただ、実際に20兆円を集めて投資をするという実行力が凄い。
サウジアラビアは1号ファンドで5兆円も出資していますが、一人の投資家に5兆円も預けられますか?どんだけ孫さんのことを信頼してんねん⁉
情報革命が起きるので、私はQQQやNDAQを買っておけばそれなりのリターンを得られるだろうと思いましたが、「いや、待てよ」と。
QQQだって玉石混交で、だめな企業も入っています。
それだったら孫さんの眼力で選んでもらった企業に投資する方が合理的ではないでしょうか。
ビジョンファンドであれば、株式公開してない会社にも孫さんが投資してくれます。
孫さんの先見の明 、IRR44%の実力、20兆円ファンドを任される信頼。
ソフトバンクグループに投資すればかなりのリターンを得られるのではないのか?
~続く~